2009年08月18日
六甲全山縦走

お盆は8月13日が天気が悪いという予報だったので14日・15日とどこかへ行こうと計画する。
車に貼ってあるSky High Mountain WorksオリジナルステッカーのMt.Rokko Hard Coreの文字が目に留まる。そういえばイベントで高座谷でのボルダリング・セッションに参加しただけで何一つ六甲山について知らないやと思い、とりあえず六甲全山縦走をしてみることにした。
なるべく軽いパッキングで楽に行こうと装備を考えてみたが、一泊二日での縦走ということでテントは必要になる。アライテントの自立型一人用軽量シェルターの「ライズ1」を持っていくことにする。蚊帳は付いていないが山の上なので寝苦しいほどの熱帯夜にはならないだろう思った。むしろとても過ごし易いのではないだろうかと思い寝袋も持っていかないことにした。
縦走の途中には食料を調達できそうなお店があるので調理する道具も装備から外した。
どうにかGregoryのバックパック「Z-22」 22リットルにパッキングすることが出来た。
お盆の真ん中だし縦走なので車で行くのが面倒で、青春18きっぷを購入して14日の朝5時の始発で塩屋の駅へ向かう。

9時前に塩屋駅着いた。天気は快晴でもうすでに気温は高い。ハイク用のウエアに着替えたり準備をしていざ出発。
出だしは気分も高揚して軽快に飛ばす。荷物も軽くトレランっぽく走ったりすることもできて絶好調。
山の中はトレイルもしっかりしているしインフォメーションも十分あって迷うこともなかった。木漏れ日の中のハイクは比較的過ごしやすいが、山を越える度に市街地に出てアスファルトとなり道路を歩くのが苦痛に感じる。それに照り返しでムンと暑い。
今回シューズを登山靴でもトレラン用のシューズでもなくvibramの「Five Fingers」(通称カエルシューズ)にした。
なぜファイブフィンガーにしたのか自分でも全く分からないが、多分どのくらいこれで歩けるのか実験してみたかったのだと思う。
荷物が重くないので足を捻る心配はあまりなかった。
最初は足の裏にくる刺激が心地良く感じられたが山を3つくらい越えたくらいからその刺激がかなりキツイものに変化した。木の根や小石を踏む度に足裏に痛みがくるし、何でもないハイカーで踏み固められたトレイルからもダメージを受けるようになってきた。しかしこのカエルシューズで歩き通さなければならない。

山と高原地図の裏側に記載されている須磨アルプスの地図からなかなか抜け出せない。道のりはまだまだ長い。
11時30分ごろ、高取山頂上にある荒熊神社でお昼にする。
朝岡山駅で買ったおにぎりとカロリーメイトを美味しく頂く。やけにお腹が空いたなと思ったら今回行動食を全く用意してなかった。
高取山を下りた市街地にあるコープで夕食や行動食を調達する。調理が出来ないのでまたおにぎりを買った。行動食もいい物がなかったので結局バナナにした。バックパックが重くなる。
菊水山へと向かう途中、烏原川で水遊びをしている家族が何組もいるのでオイも服のまま水浴びをする。身も心もかなりリフレッシュすることが出来た。少しだけだが足裏も楽になったような気がする。
濡れたウエアが熱気を吸収してくれて菊水山までは快適なハイクが出来た。

菊水山の頂上からはここまで縦走してきた山々が一望できた。自分の歩いてきた道のりに少し感動する。
バナナを食べながら休憩していると若いカップルがGパン姿でやってきた。スゴイ根性しているなと感心していたら直ぐ近くまで道路がついていた。
地図を確認するとここから先は市街地らしいところに出ることなく六甲の山の中を歩いていくような感じだ。どこか寝るところを見つけながら歩かなければならない。最悪は神戸の街へ下山するルートも考えながら進んでいく。
市ヶ原では再び水浴びをすることが出来て再びリフレッシュできたので摩耶山までは行けそうな気がしてきた。

17時過ぎ、摩耶山の掬星台に着く。
ハイカーの格好をしているのはオイだけでロープウェイで登ってきた普通の格好の人たちの中で浮いているのが分かるが、ベンチに腰掛け景色を見ながらバナナを頬張る。
さてそろそろ寝床を探さなければ日が暮れてしまう。先に進みながら良い場所があればそこでテントを張ろう。掬星台を出発して直ぐに「岩の丘」という展望スポットがあり、景色も良いしなかなかのテン場な感じがしたが掬星台やオテルド摩耶からあまりに近く、夜になっても人が訪れるのではないかと思い諦めてもう少し歩いてみる。

もう少し、もう少しと思いながら歩いていると三国池の辺りでアスファルトの道となり、別荘や保養所等の建物がどんどん現れてきた。山のトレイルを超えてしまい六甲山上の街となり、いよいよ寝る場所に困った。
それでも山と高原地図でチェックしていた酒屋がありビールとつまみを購入して少々ご機嫌だ。
19時に六甲山自然保護センターの休憩所に着いた。トイレもあるし神戸の景色が良く見えてなかなかのポイント。辺りをクルクル周り、どうにかテントを張っても迷惑をかけず、あまり人に気付かれそうにない場所を発見した。今日はここでステルスキャンプとする。
テントを張り荷物を置いて、トイレで濡らした手ぬぐいで体を拭いてサッパリする。休憩所のベンチに座りおにぎりとビールとつまみを並べ神戸の街明かりを眺めながらディナーにする。他に人もいなくてマッタリとした時間を過ごすことができた。
ラジオを聴くと明日は午後から天気が悪くなるという予報が聞けた。今夜は早く寝て明日の朝早くから歩くことにした。どちらにせよステルスキャンプの為なるべく早く出発したほうがいいだろうと考えていた。
夜の気温は想像以上に寒かった。寝袋を持ってこなかったのでレインウエア(上のみ)を着て、電車の移動で着てきた短パンとシャツを膝の辺りに掛けて身を丸くして耐えるようにして寝た。それにマットもCRAZY CREEKの「ヘクサライト」で代用してたので下からの冷たさもかなり感じられた。結局ヘクサライトをイスとして一度も使わなかったのでサーマレストを装備したほうが間違いなく正解だった。いったい何を考えていたのだろう。。。

どうにか朝まで寒さに耐えながらうとうとと眠ることが出来た。夜に景色を見る為に訪れた人たちに気付かれることもなくステルスキャンプは成功だった。
テントを撤収してバックパックにパッキングし5時出発。
自動販売機にホットコーヒーがあったので購入して飲む。冷えてた体が暖まる。早朝は交通量も少なく舗装路も安心して歩くことが出来た。
六甲ガーデンテラスまで歩きそこで朝ごはんにする。今のところ天気は快晴。大阪の街が一望できる。
ガーデンテラスから今度は六甲最高峰へと向かう。舗装路を縫うように付けられたトレイルを歩く。いやトレイルを縫うようにアスファルトの道が付けられたのか、分からない。

7時前に六甲最高峰(931メートル)に着いた。
ここからも景色が良く見えて素晴らしい場所だった。昨日の日が暮れる前にここまで来ることが出来ていたらここでテントを張ったのになと少し残念に思う。
周り人も居ないのでセルフタイマーで記念撮影をしようとセッティングしていると左の草むらからガサガサ!バキバキッ!ドドドドーッ!!!どうやらイノシシが居たようだ。大きさは分からないが音の大きさから比較的大きかったのではと推測する。(ウリボーだったりして…)
ビビリながらの記念撮影になったので何だか逃げ腰のオイ。
ここでテント張らなくて良かった。。。


六甲山上のアスファルト地獄からようやく抜け出すことが出来た。ここからしばらくの間、再び山の中のトレイルになる。相変わらずカエルシューズを履いた足裏への刺激はキツイ。出来るだけ足元を確認しながらのんびりと歩く。
この東側はあまり人が来ないのか沢山のクマザサが茂っている。それでもそんなにキツイ登りはなく気持ちのいいハイクをすることが出来た。
大平山まで来ると再びアスファルトが現れる。六甲全山縦走はかなりな割合がアスファルトなんだなと少し残念に思った。
しばらく行くと再び緩やかに続くトレイルとなり軽快に進むことが出来た。
この辺りに来るとハイカーやトレイルランナーによく会うようになる。塩尾寺も近い。
9時30分ごろやっと塩尾寺に着いた。ここから舗装路を下ると宝塚の街だ。ついに全山縦走することが出来た。
最後の下りで10組以上のハイカーやトレイルランナーを目撃した。みんな手軽に楽しめるそんな山が六甲山なんだなって改めて思った。

宝塚に下りたところにある宝塚温泉に浸かる。しっかりと脚に冷水を当ててアイシングする。心地良い疲労感がたまらない。

せっかくここまで来たので宝塚から電車で芦屋へと向かいSky High Mountain Worksへお邪魔する。
丁度トレイルセッションのイベントを終えたばかりで参加されていた方たちと色々とトレランの話をされていた。
シューズの話に装備の話、お勧めのトレイルの話ととても興味深く聞かせていただいた。ちょっとオイも頑張ってトレランやってみようかな。
今回はARC'TERYXのハーネス「R-320」をゲット。これでついにロープを使ったクライミングに本格的に挑戦することが出来そうだ。まずはASPOでしっかり登って高さの恐怖を克服しなくては。。。
Posted by ナオキ at 18:38│Comments(0)
│山へ
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