2011年05月10日
110503大山山塊周回ラン
今年は例年以上に残雪が多く残っていることと、天候がイマイチな為に良い景色も望めないだろうと、当初予定していたGWの計画を延期することにした。
延期をしたためにポッカリと空いたせっかくのGWのお休み、何か別の遊びを考えなくてはと悩んだ結果、冬に縦走をご一緒させていただいた音亜さんが温めていた大山山塊を一周ランニングするという計画を僕もトライさせていただくことにした。
大山の周りを実際に一周されているブログを色々と参考にして、周回コースは「ぐるっと大山一周絶景コース」を基にした。
スタート・ゴールは大山寺で時計回りにしようと何も考えずに決めてしまったのだが、このチョイスは一番キツいんじゃないかなと当日走りながら後悔することとなった。
早朝3時過ぎに地元を出発して5時半過ぎに大山寺の南光河原駐車場に車を停めて準備する。GWなだけあって大山を登ろうとしている登山者も大勢いて駐車場は賑やかだ。
ノースリーブのランニングシャツにアームカバー、ランパン履いてと準備していてウィンドジャケットを持ってくるのを忘れていることに気付いた。ひょっとすると天気が崩れるかもしれないというのに大切な装備を忘れてしっまったなぁ。
少し気持ちが萎えたが忘れた物は仕方ないので、上はそのままのノースリーブにアームカバーで、下はランパンの上から撥水パンツを履いた。
ネイサンのバックパックに水2リットル、救急セットと食料、そしてもしもの為のヘッドライトを入れて背負う。そしてバックパックのドリンクホルダーにスポーツドリンクを1本入れておく。
さあ気を取り直して6時過ぎに大山山塊周回ランニングいよいよスタート!
大山寺橋からスタートしてまずはスキー場へ向かう。中の原まで走ってみてVFFの擦れる部分の拇指やアキレス腱の辺りにワセリンをヌリヌリする。
川床へ下っていると上空をヘリがホバーリングしているし、川床にはミニパトが2台停まっていた。多分遭難だろうな、無事だと良いんだけど…。と気になりながらも走り去る。
後日、遭難していた方々全員無事という情報を知り、ホッとした。
川床橋を渡ってどんどん下り、香取ミルクプラントには自販機あり。更に少し下ったところにももう一ヶ所自販機があった。
そして一息坂峠で約10㎞、ここで履いていた撥水パンツを脱いでランパンスタイルになる。
ずっと下りだったせいもあるが、ここまでのペースがキロ6分前後のペースと想像以上に速いペースで来てしまっていた。まだまだ先は長いので、ここからはもっと焦らずゆっくりとそして楽に走ろうとストレッチをしながら思う。
今回の大山山塊周回ランニングを実行するにあたって一番心配したのが道を間違えないかということだった。そしてまず最初の間違いそうなポイントである30号から34号への分岐地点に着いた。
そうしたらちゃんと船上山への看板があってまずは一安心。案内に沿って右折して船上山へと向かう。
朝の気持ち良いランニング。少し上り坂ではあるが車はほとんど走ってなくほぼ貸しきり状態で、鶯橋を越えて、光の差し込む林の中をハイテンションで走る。
気付けば再びペースが上がっていた。ついつい気持ちよくてペースが上がってしまうんだよな。
船上山屏風岩。
船上山の屏風岩の辺りから左下には少年自然の家が見えていて、そこまで遊歩道が整備されているようだが、今回は船上山ダムの貯水池を迂回するようにつけられている車道を走る。
雄滝橋、鱒返滝橋そして船上山トンネルと続いていく車道沿いに滝見の清水、小滝の水と美味しい水が湧いている。
スタート地点からここまでほとんど水を飲んでいないので、次はここまで来てからハイドレーションに水を汲むのも手だなと思う。んっ?次もやるのか?
船上山トンネルを過ぎて直ぐ少年自然の家への分岐となる。ここで大体20㎞、今回の周回ランの約三分の一となる。思いのほか疲れていないし、まだまだ走れそうな感じだった。
それでもここまでをハイペースで走ってしまっていたのでこの後辛くならないかなと少し心配をする。
だけど時既に遅し、もうこのペースで走ってきちゃったもんね。
少し休憩をしてストレッチをして再びワセリンを塗る。裸足にVFFで走っていると足裏の拇指部分やアキレス腱の部分が擦れ易い。
擦れてヒリヒリしだしてからでは走るのが嫌になってくるのでワセリンはマメに塗る様に心がけていた。
少年自然の家の分岐を関金方面へ右折して大父木地へ向かう。
ここも道を間違いそうな恐れがあると注意していたが、ちゃんと案内があって安心した。
しかもこの大父木地の分岐には道沿いにポツンとコカコーラの自販機があった。
計画を立てていて地図を見ているとき、大父木地から大山滝橋辺りまでの山の中を走ることになる道路はあまり面白そうじゃないなと思っていたが、案の定、うわっと思う展望もなく、ただ黙々と坂道を上り、そしてクネクネと下っていく。
大山滝橋まできて30㎞の地点だ。大分パワーも落ちているし、お腹も空いてきたので、バックパックからおにぎりを取り出し頬張る。
この大山滝橋のところにも自販機がある。おにぎりを食べてコーラも飲んじゃおうかと考えたが、この誘惑はどうにか断ち切った。
大山滝橋から先はダラダラと地味に登りが続いている。ちなみに大山滝橋を過ぎて登りをはじめて直ぐのところにも一ヶ所自販機あり。
周りは田んぼで道路の横の側溝をめちゃきれいな水が流れている。脚を突っ込んでアイシングしたくなったが、まだ先は長いのでここはガマンガマン。
大正神社の古布庄の大杉を過ぎて、地蔵峠へと道路が大きくカーブする手前のところに不動明王小屋があり、そこに水神尊霊と書かれた湧き水がある。
結構汗をかいていたので、手拭いを濡らして身体を拭いてリフレッシュ。しっかりと水分補給をして地蔵峠へと向かう一段とキツくなった上り坂を走る。
地蔵峠を過ぎると道路は大山環状道路となり尾根をずっと走るようになって展望が開ける。
昨年Sea to Summit大山で縦走した甲ヶ山や矢筈ヶ山がくっきりと見える。
そしてこの辺りまで来ると再び大山も見えてきた。
この区間もずっと上り坂は続いていて、ついに足が止まりだす。まだ40㎞にも届いていない。
大山環状道路となったためか、時間がみんなが活動する時間となったためか、ここの尾根沿いの道路くらいから交通量がやたら増えた。車やバイクがかなりなスピードを出して通り過ぎていくので気を遣いながら走らないといけない。
東大山大橋、ここで40㎞地点。座って休憩してストレッチをするが大分バテている模様。
ダラダラと続いている上り坂にすっかり滅入ってしまった。そしてまだ20㎞以上あるし、ここから先は今まで以上にアップダウンの激しいコースとなってる。
足裏がかなり熱くなっているのが良く分かった。ワセリンを塗って走る準備をするが、身体が走りたくないって言っているように思えた。それでもボチボチと走り出す。
東大山大橋の橋の途中から新緑に色づいた森の先に烏ヶ山が見える。
東大山大橋を過ぎて直ぐに東大山養鱒場があり、そこの食堂いわなやの前に自販機あり。
ここから新小屋峠までは今まで以上の激上りが続く。
車道と分離された歩道があるわけではないので、側溝と白線との間の狭いところを走らなければならないし、すれ違い、追い越していく車やバイクに気を使わなければならない。
気付けばすっかり走れなくなってしまっていて、トボトボと歩く。
5分歩いては1分くらい走ってまた直ぐ歩いてしまう。
ほとんど走れないまま、どうにかこうにか新小屋峠までたどり着いた。
冬に烏ヶ山でバックカントリースノーボードをしているときにもこの新小屋峠まではラッセルして行ったりしてたが、そんなのとは比べものにならないくらいのたどり着いた嬉しさがあった。
それでもここからまたひたすら下って、再び鍵掛峠まで上らないといけないんだと思うとうれしい気持ちはいっぺんに吹き飛んだ。
新小屋峠あたりは標高が高く、今まで以上に残雪が多く残っていて肌寒かった。ウィンドジャケットを忘れてしまったことを改めて後悔する。
上半身は肌寒いが下半身、特に足裏は熱いので、きれいな残雪を見つけて足裏のアイシング。
ここまでアイシングを我慢して走ってきたが、もうどうにも耐えられなかった。
冷やされた足裏はほんの少しだけ元気を取り戻した気がした。
家族連れが楽しそうに遊んでいる鏡ヶ成を過ぎて下っていく。
50km地点のまだ少し手前だったが、良い休憩ポイントがないのと脚が重いので下蚊屋別れの分岐手前にある烏ヶ山展望所で少し休む。
ベンチに腰を下ろしたとたんポツポツと小雨が降りだす。
上着持ってないんだからどうにか天気持ってくれよと思いながらちょっと休んだだけで再び走り出すはめになった。
下蚊屋別れの分岐にもしっかり看板があり、そこから先の御机までの大山環状道路はクネクネ九十九折れの下り坂。相変わらず交通量も多くて全然気持ちよくないし足取りも重い。
御机まで下るとここにも一ヶ所自販機があって、ここでスポーツドリンクを補給しながら少し休憩する。ストレッチするが復活しない。もう脚は無理だと言ってるようだった。
しかもここでも休憩しようとすると雨が降りだした。
ここから先は再び厳しい上り坂。バテた後半にこの坂道となるようなスタート地点を選んだ自分の選択を後悔する。
奥大山スキー場まで地獄のような上りに感じた。冬に何度も車で通っているところだが、こんなに遠かったかなぁと何度も思った。
奥大山スキー場の駐車場も家族連れなどで賑わっていた。
ここにも自販機があったがスルーして、湧き水で顔を洗い、もう少し先に進んだところの川に膝から下を浸けてアイシングをして回復を試みる。
全くと言っていいほど回復しなかった重い脚で、あと少し、あと少しと思いながら鍵掛峠までの最後の上り坂を走る。走るといっても実際は走っているようで歩いている速度と大して変わらない。下手すりゃそこら辺を散策して歩いている観光客よりも遅いかも。
そしてやっとの思いで鍵掛峠へ到着。休憩所は観光客で大人気。みんな車から降りて勇壮な大山南壁をバックに記念撮影をしている。
その写真を撮っている観光客の横でオイは疲れ果てて地面に座り込んでいる。。
再び走り出し、鍵掛峠から先はずっと下りだと思っていたが、どうやら三の沢まではそれほど下ってなく、むしろ地味に上り坂だった。
それでも三の沢を過ぎれば下り坂となった。脚がバテてるのでもうスピードを上げて走ることは出来なくなってるが、上り坂よりは楽に走ることが出来る。
ただ、この大山環状道路の交通量が多いのが気に食わない。
どうにかこうにかの思いでやっと60㎞地点の横手別れ南口まで着いた。
横手道への入り口は木々が倒れていて、危うく気付かずに通り過ぎてしまいそうな感じになっていた。この冬の大雪でかなりの木々が折れたんだろうな。ひょっとして横手道は通行止めなのだろうか?と不安になった。
このまま大山環状道路を走ろうかとも考えたが、やはりこの交通量の多さはストレスなので気楽に走れる横手道を走ろうと決めた。
それと横手道を走ろうと思ったもう一つの理由に、疲れきった脚の状態で小石のゴロゴロしたトレイルを走るとどれだけ負担がかかるか実験してみようとも思ったからだった。
実際横手道に入って走ってみると、何本もの大きな木が倒れていて、跨いだり潜ったりとほとんどアドベンチャーコースのようになっていて、全く走れないし非常に疲れる。
これなら車道を車を気にしながら走っているほうが楽だったかもしれない。
枡水高原まで行くとスキー場のリフトトップに自販機があった。
なかなか良い間隔で大山周回には自販機が設置されていた。これを上手に活用すると荷物をかなり減らして走ることも可能だろう。
というかオイが無駄に荷物を背負いすぎているのかもしれない…。これもトレーニングと思っていたので別に気にはしないが。。
ベンチに腰掛け時計を見るとここまでで9時間30分だった。ひょっとするとこのまま頑張れば9時間台でゴールできるのではという気になり、慌てて走り出した。
走らなきゃという思いとは裏腹に身体は全く言う事を聞いてくれない。
ゴロゴロとした小石で足裏は悲鳴をあげているし、倒木を避けるのに無駄に体力を使う。
10分しない間に再び歩き出してしまった。
そして横手道から車道へ出れる一つ目の分岐であっけなく車道に出る。足裏痛すぎ。
車道に出てしばらくすると10時間になってしまった。10時間を切ることは出来なかった。
いっぺんに気も抜けてしまったがラストスパートをしなくてはと再び思い直す。
ここまでくればもう大丈夫と、勢い良く流れる清浄泉の水に脚を当ててリフレッシュする。もうVFFごと水に浸けた。最高に気持ち良い。
グチョグチョになったVFFでノシノシ小走り。もう小走りでしか走れない。
夏山登山道から下山してくる沢山の登山者の横をすり抜ける。
10時間6分32秒、大山山塊周回ラン無事完走。
Posted by ナオキ at 14:15│Comments(2)
│走って
この旅へのコメント
いいですね!
走ってみたいっすわ!^^
走ってみたいっすわ!^^
Posted by しん at 2011年05月25日 12:41
しんさんこんにちは。
夏のクソ暑い時期は避けたほうがいいですよ~!
夏のクソ暑い時期は避けたほうがいいですよ~!
Posted by ナオキ at 2011年06月03日 13:19
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