2010年08月03日
100801ムレムレ振子沢

丁度夏のこの時期は大山ユートピア避難小屋周辺があたり一面とてもきれいなお花畑になるらしい。そんなお花畑を見てみようとオイも大山ユートピア小屋へ行くことにした。
しかしみんな考えることは同じで、お花畑を見るためにユートピア小屋へ行くメインの宝珠尾根のルートはとても混雑することが予想された。
オイはあまり人の多いのは嫌なので別のルートからユートピア小屋へ行くことにしよう。そうだ、なかなか行けずにいた振子沢を詰めてユートピア小屋まで行くコースにしよう。そして欲張りに未だ未踏の三鈷峰へも登ってやろうと計画を練った。
深夜2時半に倉敷を出発して4時過ぎに奥大山スキー場の駐車場に着く。5時くらいから登りたかったが非常に眠かったのでウネウネゴロゴロしていたら5時を過ぎてしまった。
そろそろ用意をしなきゃと相方の作ってくれたお弁当を食べて、トイレを済ませ、奥大山の湧き水を汲んで準備をした。
そして奥大山の駐車場から少し車を走らせて本日のスタート地点の鍵掛峠の登山口に行く。




鍵掛峠登山口の駐車場にはすでに車が1台停まっていて男性の方が一人準備をしていた。その横へオイも車を停めてその男性の方に挨拶を交わす。
今回登山届けは初めてインターネットで提出してみた。なかなか便利だが下山届けはインターネットで出せるようではなかった。いったいどうすればいいのだろう…。
今回のコースはそんなに走れるようなコースじゃないのは分かっていたが、それでもトレイルラン用の格好をしてVFF KSOtrekを履いた。そしてどうせ走れないなら少しでも荷を重くして負荷を掛けて登ってやろうと、トレランするには少し大きめのGREGORY Z22のバックパックの中に、2Lハイドレーションや救急セットや雨具といったいつもの装備にプラスしてMSR ドロメダリーバッグに水を7Lほど入れてバックパックに押し込んだ。そしたら結構重くなった。。
鍵掛峠の登山口をスタートしたのは5時40分。朝早いので暑くはなかったが山はガッチリとガスっていた。ガスが抜けてくれないと山に登っても景色見えないし嫌だなぁと思いながらトレイルを出来るだけ走る。
入り口付近はしっかりとしたトレイルがあってまだ走りやすかったが次第にトレイルは草で覆われてきた。そして鳥越峠を過ぎた辺りからは軽いジャングル!
半袖短パンVFFの超無防備スタイルに結構不安を感じていたら案の定右足くるぶしと左腿を何かに刺された。
約2時間で駒鳥小屋まで着いたのでここで最近専らヤブコギ用パンツ化されたモンベルのストームクルーザーを履く。手袋もしてさらにオイの中では邪道だが5本指のソックスを履いてVFFを履く。全てヤブコギ対策だ。ここから先の振子沢はもっとジャングルな状態ということは大体調べがついている。
ここらで携帯からtweetしようかと思ったら見事圏外だった。



駒鳥小屋から水の湧き出している急な湿った斜面を河原へと下りる。ここが地獄谷の上部だ。河原を流れる水で顔を洗いリフレッシュしてもう少し上部にある振子沢との別れまで行くと遭難碑の道標がある。
ここからいよいよ振子沢を詰めて行くんだ。
沢伝いにどんどんと登っていけばいいだけなので道を間違えようがないのだが、かなり草木で覆われていてジャングル化しているので、木にくくりつけてある赤テープの印を見つけるとがちょっとだけホッとした気分になる。
上半身はは半袖のままでいいかなと思っていたが、振子沢はかなりなヤブコギとなり、草木を掻き分けて進んでいかなきゃなので上も長袖のレインウエアを着た。長袖のシャツを装備してくりゃ良かったかなぁ。。
沢には水は流れてないが、大きく足を上げて石の上に登らないといけないようなところも多くあってかなり汗を掻く。沢を風がかなりな勢いで吹き上げていくが上下レインウエアを着ていると涼しさはなくどんどんとムレる。
ムレムレムレムレムレムレ…
それでも「おりゃー」とか「ふぇー」とか「ムレムレフォー」など声を出して元気に登っていく。
そうだ!夏なんだしこのムレを楽しまなきゃ♪
奇声をあげて登ってると上から4人組のパーティが下りてきてバッタリ会った。何事もなかったかのように挨拶をしてすれ違ったが少々気恥ずかしかった。それでもこの沢は続いている、今登っているこの沢は間違いないと確信することが出来た。

好きです!ヤブコギ!!






振子沢を詰めていき急な斜面を登っていくと、やっとGWの時に通った振子山との分岐地点までたどり着いた。ユートピア小屋のほうを見上げるとどうやらガスは抜けていないようだ。残念だが仕方ない。
それでも辺りを見ればきれいにお花が咲き誇っている。まるでジャングルから脱出したオイをもてなしてくれているようだった。
急な斜面を登っているときにVFFの中で小指が何回か脱げてしまった。やはり1サイズ大きいんだなと実感した。このKSOtrekは是非国内でも販売してもらいたいものだし、その際に39サイズも作ってもらいたいものだ。
ソバナ・シモツケ・ナンゴククガイソウ・シコクフウロ・オニユリ。無知なオイはとりあえず花をデジカメで撮って帰って名前を調べる。そして花の名前が分かるのだがすぐに忘れてしまう。
あぁ情けない情けない。
まぁ花の名前や木の名前はボチボチ覚えるようにしよう。


8時50分、駒鳥小屋からは1時間50分でユートピア避難小屋に着いた。コースタイム2時間30分とあったのでもっと時間がかかるかなと思ったが案外早く着いた。
ガスっていて風も強かったのでとりあえず小屋の中に入ってみるとまだ9時前だというのにユートピア小屋は沢山の登山者で溢れていた。
まず手袋を外してレインウエアの上着を脱いだ。パンツは脱がずに履いたまま少し休憩する。
手拭いがかなり汗臭くなっていたので負荷のために持って上がった水で洗ってきれいにした。
三鈷峰はガスの中で視界はなさそうなので今回も登頂は諦めることにした。
なかなか縁が無いものだなぁ。
どんどん登山者が増えてきたので逃げるようにユートピア小屋を後にする。しばらく下山して手袋を小屋に忘れていることに気付く。挨拶を交わしてすれ違った登山者の人たちをを再び後から声をかけて追い越す。
無事に小屋から手袋を救出して今度こそ下山する。メインのコースを下るがどんどんどんどん登山者が登ってくる。挨拶するのも次第に雑になってしまう。
そして上宝珠の分岐に着いた。このまま宝珠尾根を下るか砂滑りを下るかどうしようとボヤくと休憩していたおじさんが「尾根は人がかなり登ってきてるよ」と教えてくれたので砂滑りを下りることに決めた。

実を言うと出来ることならあまり砂滑りを下りたくなかった。なぜならVFFで砂滑りを下りるとどうなるか分からなかったからだ。
でももうこの際だから下りちゃえって事で砂滑りを猛ダッシュ!滑りながらもガンガン走る。足裏にゴツゴツ石の感触があるが気にしてられない。バランス取りながら靴よ壊れないで~って心で叫びながら一気に元谷まで下った。
結果ソールの横の革部分はボロボロになったがVFFは無事だった。良かった良かった、これでまだ走ることができる。
このまま大山寺のほうへ下山してしまうと三鈷峰に登れなかった分の力が余ってしまうじゃないかという訳分からない気持ちになってしまい、三鈷峰の代わりに弥山に登ってやろうかという変な気になってしまった。
そして元谷から行者コースへルートを取る。
行者コースの上り口で履いていたレインウエアのパンツも脱いでソックスも脱いで再びトレランスタイルになる。気合は十分で一気に駆け上がるつもりで行者コースを登りはじめるが直ぐに後悔。普通に大山寺へ下っていれば良かった…。
ゼェゼェハァハァで行者コースを登って夏山登山道まで出てみたがもう弥山まで行く元気はなかった。
それに上からも下からも沢山の登山者だらけ。オイの地元の駅前よりも人が多いや。。。なんだか気も萎えてそのまま夏山登山道を下山。
丁度少し前にトレイルランナーが走って下りていたのでその人を追いかけるように走って下りたのでまぁまぁ楽しかったが一気に足にきた。



南光河原の駐車場へ下山して下山届を出してみる。下山届けに入山届けはインターネットで提出しましたと一筆添えておいた。
そのまま子供達が遊んでいる佐陀川へ行き、浅い川に浸かり足をアイシングした。負荷のために持っていた水を頭からかぶり汗臭い身体を洗い流す。周りにいた子供達もその親も若干不思議顔。。
ずぶ濡れのまま車を停めてある鍵掛峠まで戻る。横手道を黙々と走る。アイシングしたがそれでも足裏が痛い。砂利の敷き詰められた横手道は結構足裏にくる。
やっと走ることのできるトレイルになった訳だがもう体力があまりない。本来ならこの最後のランも負荷を背負ったまま走ればいいのだろうが今回は断念して水を捨てて軽くしたバックパックで走った。
それでも登りでは何度も歩いてしまった。
枡水原までは横手道を通りそこから先は普通の道路を走り、一ノ沢・二ノ沢・三ノ沢・文殊堂と通過して12時16分にやっと鍵掛峠まで戻ってくることができた。
6時間36分のかなり充実した山行となった。
汗臭いまま車に乗って奥大山の駐車場まで下り、そこでカップラーメンを作って食べて、相方のリクエストの塩釜冷泉で水を15Lほど汲む。そしてそのまま一般道を湯原まで下って無料の混浴露天風呂の砂湯に入る。
露天風呂の温泉でしっかりと温浴して、直ぐ横の川で冷水浴アイシングをして再び温泉に浸かる。これを繰り返すのが大山登山後のいつものパターン。これをすると疲れがかなり取れる。
温泉でしっかりとリフレッシュして高速に乗って倉敷に帰るが、必ず眠くなって途中のパーキングに車を停めて仮眠してしまう。今回もぐっすりと寝てしまった。どうやら今回はいつも以上に疲れが残っているみたいだった。なかなかハードな山行だったなぁ。
Posted by ナオキ at 23:53│Comments(4)
│百名山
この旅へのコメント
初めまして。
振子沢を歩かれたんですね。
私も先週歩き、ナオキさんと同じように蒸し暑さとブッシュでヒーヒー言わされましたよ。
しかし、お元気ですね。
そのパワーには、脱帽です。
振子沢を歩かれたんですね。
私も先週歩き、ナオキさんと同じように蒸し暑さとブッシュでヒーヒー言わされましたよ。
しかし、お元気ですね。
そのパワーには、脱帽です。
Posted by ドロップ at 2010年08月04日 19:41
ドロップさんはじめまして!!
やっと念願(?)の振子沢を登ることができました。
ホント蒸れまくりの山行でした。
これで今度は滑って下りれるかなぁなんて思っています(笑)
ドロップさんのブログ拝見させていただきました。
スプリットボーダーなんですね!!!
しかも自作中ですか??
到底オイは自作なんてできないですがスプリットボードに興味ありです。
またブログ覗かせていただきますね!!
やっと念願(?)の振子沢を登ることができました。
ホント蒸れまくりの山行でした。
これで今度は滑って下りれるかなぁなんて思っています(笑)
ドロップさんのブログ拝見させていただきました。
スプリットボーダーなんですね!!!
しかも自作中ですか??
到底オイは自作なんてできないですがスプリットボードに興味ありです。
またブログ覗かせていただきますね!!
Posted by ナオキ at 2010年08月05日 14:10
大山一周VFFトレックお疲れさまでした。
もうトレッキングシューズは必要なさそうですね(笑)
生足に近い状態で大地をつかみながら歩くのはもはや快感の域なんでしょう。
先日、大山へ行ったんですが行者コースは相変わらずひっそりで
夏道に出た途端、人の多さにはびっくりでした。
今シーズンぜひ見たかったユートピアのお花畑には行けませんでした。
弥山~桝水高原ルート歩きを計画中なのですがいつになることやら・・・・・
もうトレッキングシューズは必要なさそうですね(笑)
生足に近い状態で大地をつかみながら歩くのはもはや快感の域なんでしょう。
先日、大山へ行ったんですが行者コースは相変わらずひっそりで
夏道に出た途端、人の多さにはびっくりでした。
今シーズンぜひ見たかったユートピアのお花畑には行けませんでした。
弥山~桝水高原ルート歩きを計画中なのですがいつになることやら・・・・・
Posted by ランチ里山
at 2010年08月05日 21:15

ランチさんこんにちは!
ランチさんのスタイルを真似てスタート地点まで2本足で戻りましたww
なかなか山を下りてからスタート地点まで戻るだけの体力を温存しとくのが難しいですね。
今回横手道からはかなりバテバテでした。
この日はひっそりしているはずの行者コースで10組くらいパーティとすれ違いました。さすが夏山日曜日ですね。
弥山~桝水高原ということは正面登山道のコースですね。以前オイが行ったときは6月だったんですが、小さなお花がいっぱいでとてもキレイでしたよ!
ぜひ実行してくださいね!!
ランチさんのスタイルを真似てスタート地点まで2本足で戻りましたww
なかなか山を下りてからスタート地点まで戻るだけの体力を温存しとくのが難しいですね。
今回横手道からはかなりバテバテでした。
この日はひっそりしているはずの行者コースで10組くらいパーティとすれ違いました。さすが夏山日曜日ですね。
弥山~桝水高原ということは正面登山道のコースですね。以前オイが行ったときは6月だったんですが、小さなお花がいっぱいでとてもキレイでしたよ!
ぜひ実行してくださいね!!
Posted by ナオキ at 2010年08月07日 10:33
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