3日ほど前の天気予報では曇り一時雨だったのですが日頃の行いが良いせいか急に晴れのち曇りに変わっていた。
どうせなら雨の登山も経験したほうがなんて思っていたけど、やはり雨が降らないほうが良いに決まってる。
前日に夏山登山道の登山口付近の駐車場まで来て仮眠を取り、6時に起床して7時出発した。
初めは石畳で階段になってる登山道を軽快に歩いていく。途中にある阿弥陀堂にもお参りをするが、前回の剣山のときもそうだったのだけど小銭を用意していないのでただ拝むだけになってしまう。。。
そしてしばらく歩いていくと石畳から土の道へと変わる。
ブナの原生林がとてもきれいで歩いていて気持ちが良い。登りはじめは寒い寒いといっていた相方だが、この辺りからは暑い暑いにに変わって頭にタオルを巻いたおかしな格好で登っている。
毎年10万人以上もの登山者が訪れる大山の夏山登山道は表土がかなりはがれてしまっていて、丸太を使って土が落ちていかないようにしているがそれでも流れ落ちてしまっている。途中ブナの根元が剥き出しになってしまっているところさえあります。
いずれは大山の保護の為にこの夏山登山道でさえ通れなくなってしまい、大山は入山禁止で眺めるだけの山になってしまう日が来てしまうのではないだろうかとさえ思ってしまう。
六合目避難小屋。ここまでくるとブナの原生林から抜け出て景色が開けるのでみんなこの六合目で休憩している。オイたちもバックパックを降ろして休憩をとり、朝ごはんを食べてなかったので1つずつおにぎりを食べる。
休憩をしている丁度そのころに東のほうから流れてきた雲がどんどん迫ってきた。
そして大山の三鈷峰辺りににぶつかってまあなんともいえない景色に変わった。とても高い山に登っている感じがして愉快。そのまま下に雲を眺めつつ再び頂上を目指し歩き出す。この先7合目から8合目にかけてがこの夏山登山道の核心部分。
荒れて崩れかけている登山道を登っていく。段差が急で手をつかないと登れないような所も出てくる。それでもさっきまでの雲が抜けて眼下には米子の街や弓ヶ浜がきれいに見ることができたので眺望を楽しみながら少しずつ登って行く。
8合目を過ぎると頂上大地となり、植物保護の為に木道が敷いてある。
ここまで来るともうきつい登りは無く、別山や三鈷峰を眺めながら頂上へと向かう。オイも相方も中学校の行事でこの大山は登山したことがある山なのだがそのときは深い霧で何も見えなかったのであまり良い記憶が無い。相方のほうはもっと酷かったらしく凍えるくらい寒かったそうだ。
大山弥山頂上着。登山口から持って上がった一木一石運動の石を並べて記念写真。
今回の登りの記録。所要時間3時間57分。そのうち停止時間1時間37分、平均時速1キロだって。超スローペースですが富士山登山もスローペースで登ったほうが良いって教わったのでこのくらいでも大丈夫か。相方もヒイヒイ言っていましたが無事にリタイヤすることなくピークハントすることが出来ました。
山頂で少し早いお昼を取ることにしました。今回のクッカーはJET BOILを使ったのですがラフに扱えるしお湯もすぐ沸かすことができるのでインスタント類を調理するのにはとっても便利でした。
天候も暑すぎることなく、すごくマッタリとした山頂での時間を過ごすことができました。
弥山頂上からは大山最高点の剣ガ峰1729mを眺めることができる。剣ガ峰までの道はとても脆く危険なので登山コースとされていない。トレースを見ているだけでも足が竦む。
山頂で十分休憩を取り登ってきた夏山登山道を下ることにする。歩いて下っているとおじさんが足早にやってきて、お花がいっぱい咲いているコースを下山しませんかと誘ってくださった。オイはあんまり同じ道の往復は好きではないのでおじさんにお供させていただくことになった。
おじさんは別の人たちとも待ち合わせをしていたみたいでオイたちを含めて6人のパーティーとなった。
おじさんは大山に良く登られているみたいでいろんなことを教えてくれた。
斜面一面のお花畑。イワカガミやダイセンクワガタにマイズルソウなどが丁度見頃でとても綺麗に咲いていた。
岩肌がむき出しになってしまっている夏山登山道では見ることのできない景色がそこには広がっていてとても幸せな気持ちになることができた。
大山の登山道として載っていない道なのでルートをこのブログで紹介するのは止めて置く。しかしきっとコアな大山ファンの方はそのコースを知っておられて毎日何組かはそのコースを通るのだろう、しっかりとしたトレイルが付いてしまっていました。オイ自身もそのトレイルを通ったので脆い大山を更に傷付けてしまったのかもしれない。綺麗なお花畑を見るために大山の自然を壊してしまっているのではないかとすごく考えてしまうこととなった。
大山だけでなくどの山に行っても人間が入山すると自然を壊してしまうのではないだろうか。素敵な景色・綺麗なお花を見ることができる山を大切にしようと思っている山好きな人たちのほうが、山に全く興味が無く登山に訪れることの無い人たちより山を傷付けてしまうことになってしまっているのではないだろうか。
下りで足を踏ん張りすぎて痛いと嘆いている相方を気にはかけつつ、そんなことを考えながら大山を後にした。
大山で出会った動植物たち。
今回の軌跡。